VPS: Wine互換レイヤー Linuxセットアップ
はじめに
WineはLinux向けのオープンソース互換レイヤーで、Windows向けに開発されたソフトをLinux上で動かせるようにします。特にWindows専用のゲームサーバーファイルしか提供されていない専用ゲームサーバーにとって重要で、他のLinux専用ゲームサーバーのガイドの前提条件になることもあります。このガイドでは、LinuxサーバーにWineを初めてインストールする手順を解説します。例ではUbuntuを使いますが、他のディストリビューションでもほぼ同じ流れです。
準備
まずはSSHでVPSに接続しましょう。接続方法がわからなければ、SSH初期アクセスガイドを参考にしてください。
Wineのインストール
まず、Wineのために/etc/apt/keyrings/
ディレクトリが存在するか確認し、なければ作成します。
sudo mkdir -pm755 /etc/apt/keyrings
次に、WineのGPGキーをダウンロードしてこのディレクトリに保存します。これでパッケージの正当性が保証されます。
sudo wget -O /etc/apt/keyrings/winehq-archive.key https://dl.winehq.org/wine-builds/winehq.key
さらに、WineHQのソースリストも保存する必要があります。以下のコマンドで自動的に行えます。
sudo wget -NP /etc/apt/sources.list.d/ https://dl.winehq.org/wine-builds/$(lsb_release -is | tr '[:upper:]' '[:lower:]')/dists/$(lsb_release -cs)/winehq-$(lsb_release -cs).sources
パッケージ情報を更新して変更を反映させます。
sudo apt update
いよいよWineの最新バージョンをインストールします。完了まで少し時間がかかることがあります。
sudo apt install --install-recommends winehq-staging
最後に、専用ゲームサーバーでWineが問題なく動くように、以下の追加パッケージもインストールしましょう。
sudo apt install cabextract winbind screen xvfb
まとめ
これでWine互換レイヤーのセットアップが完了し、Linuxサーバー上でWindowsプログラムを動かせるようになりました。この重要な前提条件が整ったので、Windows向けに作られた専用ゲームサーバーもインストール可能です。
SteamCMDやWineを使ったWindows専用サーバーファイルのインストールを扱う他のガイドもぜひチェックしてみてください。