Minecraft: ワールドセーブの管理
はじめに
Minecraftのゲームセーブは基本的にワールドとして保存されており、各ワールドは独立したセーブデータです。このガイドでは、Minecraftゲームサーバー上でのワールド管理方法、プラットフォーム間のワールド変換、ワールドの再生成、ローカルおよびサーバー上のワールドのバックアップ、そしてワールドのアップロード方法について解説します。
準備
ワールドを管理するには、まずFTPを使ってMinecraftゲームサーバーにアクセスする必要があります。FTPの使い方がわからない場合は、FTPアクセスガイドをご覧ください。
プラットフォームの違い比較
バニラサーバーとサーバープラットフォームの大きな違いの一つは、バニラサーバーは通常ワールド、ネザー、エンドの次元を一つのセーブとしてまとめている点です。
一方、Spigot、PaperMC、Bukkitなどのサーバープラットフォームは、それぞれの次元を別々のワールドセーブとして分割しています。以下の表は、例として「zapdocs」というワールドが両タイプのサーバープラットフォームでどのように扱われるかを比較したものです。
| ワールド次元 | バニラサーバー(統合) | サーバープラットフォーム(個別) |
|---|---|---|
| 通常/オーバーワールド | zapdocs | zapdocs |
| ネザー | zapdocs | zapdocs_nether |
| エンド | zapdocs | zapdocs_the_end |
ワールドの変換
バニラサーバーとサーバープラットフォーム間でワールドセーブを保持したい場合、上記の違いによりファイル構造を調整し、ネザーやエンドの個別ワールドを抽出または統合する必要があります。
これはバニラとサーバープラットフォーム間で既存のワールドを保持して移動したい場合のみ必要です。単にバニラ間やサーバープラットフォーム間で移動する場合は変換は不要です。
作業前に必ずサーバーを停止して、競合やロールバックを防いでください。
- バニラから変換
- バニラへ変換
バニラからサーバープラットフォーム形式に変換するには、特定のフォルダを抽出して各次元ごとに新しい個別ワールドを作成します。通常はSpigot、PaperMC、Bukkitなどのサーバープラットフォームを動かす新しいサーバーに全ワールドを移動する想定です。
FTPでサーバーにアクセスし、../vanilla/[your_world] のパスにある変換したいワールドセーブを開きます。DIM1 と DIM-1 フォルダを探してください。
DIM1 フォルダはエンドのデータ、DIM-1 フォルダはネザーのデータ用です。
それぞれのフォルダを新しい個別ワールドフォルダに移動します:
- ネザー用にルートフォルダ直下に
[your_world]_netherフォルダを作成し、DIM-1 フォルダをそこに移動。 - 同様にエンド用に
[your_world]_the_endフォルダを作成し、DIM1 フォルダを移動。
DIM フォルダを上書きする必要がある場合がありますが、サーバープラットフォームはデフォルトで全次元をすぐ生成するため通常です。
この例ではワールド名が world なので、ルートに world_nether と world_the_end フォルダを作成し、それぞれに対応する DIM フォルダを移動しています。
これで3つの個別ワールドがサーバープラットフォームで使える状態になりました。
サーバープラットフォームからバニラ形式に変換する場合は、ほぼ同じ手順を逆に行います。ネザーとエンドの個別ワールドからデータを抽出し、単一のワールド形式に統合します。通常はバニラサーバーを動かす新しいサーバーに統合ワールドを移動する想定です。
FTPでサーバーにアクセスし、ルートパスにある3つの個別ワールドフォルダ [your_world]、[your_world]_nether、[your_world]_the_end を探します。[your_world] はワールド名に置き換えてください。
[your_world]_nether フォルダを開き、DIM-1 フォルダをメインの [your_world] フォルダに移動します。この例でもワールド名はデフォルトで world です。
同様に [your_world]_the_end フォルダを開き、DIM1 フォルダをメインの [your_world] フォルダに移動します。
これで統合されたワールドがバニラサーバーで使える状態になりました。
ワールドの生成
ワールドの生成は簡単で、新しいワールドを生成するか、現在のワールドを新規に再生成するか選べます。Minecraftはシードシステムを使っており、シードがあればワールドの正確な初期状態を再生成できます。
- 新しいワールドを生成
- 現在のワールドを再生成
新しいワールドを生成するには、サーバーを停止してFTPで接続します。server.properties 設定ファイルを開きます。これはサーバーのウェブインターフェースの Configs セクションかFTP経由で編集可能です。
新しいワールドを生成するには、以下のどちらかを行います:
- FTPで、設定ファイルの
level-nameパラメータと同じ名前のワールドフォルダを削除する。 - 設定ファイルの
level-nameパラメータを別の名前に変更して保存する。
古いセーブを残したい場合は2番目の方法がおすすめです。こうすると古いワールドはサーバーに残りますが「非アクティブ」になります。
サーバーを再起動すると、level-name の名前のワールドがないことを検知し、新しいシードで新規ワールドを生成します。
現在のワールドを再生成するには、まずシードを確認します。これはサーバーのウェブインターフェースの Console セクションか、ゲーム内でOP権限を持っていれば /seed コマンドで確認できます。
コンソールかゲーム内で /seed コマンドを実行し、現在のワールドのシード値をメモしてください。
シードがわかったら、server.properties 設定ファイルの level-seed パラメータをそのシード値に変更します。編集はウェブインターフェースの Configs セクションかFTPで行えます。
ファイルの保存が正しく行われるよう、編集前にサーバーを停止してください。
level-seed パラメータをシード値に変更して保存したらFTPでサーバーに接続します。
ワールドを再生成するには、以下のどちらかを行います:
- FTPで、設定ファイルの
level-nameパラメータと同じ名前のワールドフォルダを削除する。 - 設定ファイルの
level-nameパラメータを別の名前に変更して保存する。
古いセーブを残したい場合は2番目の方法がおすすめです。こうすると古いワールドはサーバーに残りますが「非アクティブ」になります。
サーバーを再起動すると、level-name の名前のワールドがないことを検知し、level-seed パラメータで指定したシードを使って現在のワールドを再生成します。
ワールドセーブのバックアップ
ローカルセーブ
ローカルワールドセーブはシングルプレイ中に作成したものです。WindowsのAppData内、以下のパスにあります:
../AppData/Roaming/.minecraft/saves
CTRL + R を同時に押して「ファイル名を指定して実行」を開き、以下のパスを入力すると直接アクセスできます:%appdata%/.minecraft/saves/。OKを押すだけでフォルダが開きます。
このフォルダ内にローカルの全ワールドセーブがまとめて見られます。
FTP経由でのセーブアクセス
サーバー上のワールドセーブをバックアップするのも簡単です。FTPクライアントでゲームサーバーに接続し、利用しているサーバープラットフォームのルートフォルダにアクセスしてください。ワールドセーブはそこに直接あり、デフォルトのワールド名は world です。
自動バックアップ
当社のウェブインターフェースからワールドセーブ(と設定ファイル)を自動でバックアップするオプションもあります。ゲームサーバーのウェブインターフェースで ツール -> バックアップ セクションに移動し、スケジュール設定など様々なオプションを設定可能です。10GBの無料バックアップストレージが利用でき、そこにバックアップが保存されます。バックアップの詳細は専用のバックアップガイドもご覧ください。
ワールドセーブのアップロード
バックアップと同様に、ワールドセーブのアップロードも簡単です。まずFTPクライアントでゲームサーバーに接続し、利用しているサーバープラットフォームのルートパスに移動します。
バニラサーバーとサーバープラットフォームはワールドの保存形式が少し異なります。
バニラからPaperMCなどのサーバープラットフォーム、またはその逆にセーブを移動する場合は、ワールドの変換セクションを必ずご覧ください。
FTPクライアントでワールドセーブフォルダをルートフォルダにドラッグ&ドロップするだけでサーバーにアップロードされます。
アップロードしたゲームセーブフォルダの名前を控えておくと、次のセクションで有効化する際に便利です。
ワールドセーブの有効化
特定のワールドセーブを使うには、server.properties 設定ファイルの level-name パラメータを編集する必要があります。
これはサーバーのウェブインターフェースの Configs セクションかFTPで行えます。
ファイル内の level-name パラメータを、使用したいワールドセーブのフォルダ名に合わせて編集してください。サーバープラットフォームを使っている場合は、_nether や _the_end フォルダではなくメインのフォルダ名を指定します。
まとめ
これでMinecraftのワールド管理がバッチリわかりましたね。バニラとサーバープラットフォーム間のセーブ変換、新規ワールド生成、シードを使ったワールド再生成、確実なバックアップ、カスタムワールドのアップロード、そしてサーバーでの有効化まで、スムーズに扱えるようになりました。
何か質問やサポートが必要な場合は、いつでもお気軽に当社のサポートチームにご連絡ください!毎日対応していますよ!🙂